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すみだ史談会30周年を迎えて
 

すみだ史談会 会長 小木曽 清三

 

 すみだ史談会創立30周年の佳き日を迎え、記念事業の一環として記念誌の発刊をみましたことは、真にうれしいことであります。

 この記念誌に、墨田区長の山本亨様をはじめ加藤裕之教育長ならびに諸先生方や会員から多くの玉稿が寄せられ、お陰様にて誌面を充実することができました。ありがとうございました。
 回顧すれば昭和63年12月、当時の墨田区教育委員長、江川良一先生の呼びかけで、平成元年5月30日に設立総会にこぎつけたと伝え聞いております。その後、2代目会長五木田直先生、3代目会長日野秀夫先生と受け継がれてきました。私は4代目となります。
 墨田区は、関東大震災、太平洋戦争の大空襲と手痛い目にあい、墨田区には観るべき昔の「もの」がほとんど無くなってしましました。しかし、あの悲惨な様子を体験した方がまだまだ大勢いらっしゃいます。平和で優しさ溢れる、いき(意気、粋、域)な下町の様子など「語り伝えるもの」はまだ残っています。

 「すみだ史談会」は区内唯一の郷土歴史研究会として、発足以来史実の調査研究活動・史跡名勝等の探訪・講演会・機関紙の発行・墨田区が行う事業の後援など幅広く活動を続けてきました。これらの活動は「悠々と流れる隅田川から生まれ生き続ける文化と、下町の逞しく生き伝えられる伝統を通し、ふるさと墨田の活性化を図ると共に愛郷心に燃える区民を育てあげる一助にしたい」との願望に他なりません。
 故江川良一初代会長、故五木田直二代会長、日野秀夫前会長のご功績により30周年を迎えられたことは洵に嬉しいことであります。「すみだ史談会」は区の歴史、文化研究に深い理解と下町の温かい人情をもつ地元の方々によって育てられ見守られ活動する和な会であります。
 名誉会長には区長の山本亨様に就任を頂いております。私は会員の皆様のご協力と熱意に対し感謝申し上げますと共に責任の重大さを痛感いたしております。そして、会員の皆様と心を一つにして会の発展に努力する所存であります。
 結びに、本会の趣旨を諒とされ、物心両面に亘り、深いご理解と温情で、ご支援・ご協力を頂いております会員の皆様に衷心より感謝申し上げますと共に、向後変わらぬお力添えを賜りますようお願い申し上げます。会の更なる発展と名誉会長はじめ会員の皆様のご健勝を心よりお祈りしてお礼の言葉と致します。

​※創立30周年記念誌より転載

旧跡 ​水戸徳川家本邸

現・隅田公園

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